「少しでも早く、このゴミ屋敷の状態から抜け出したい」そう願うのは当然のことです。自力で片付けるにせよ、プロに依頼するにせよ、いくつかのポイントを事前に押さえておくだけで、片付けにかかる時間を効果的に短縮することができます。まず一つ目のコツは、「要る物」と「要らない物」の判断基準を事前に決めておくことです。片付け作業で最も時間がかかるのが、この「仕分け」です。作業を始めてから一つ一つ悩んでいては、全く進みません。「一年以上使っていない物は手放す」「同じ種類の物は一つだけ残す」「思い出の品は写真に撮ってから処分する」など、自分なりの明確なルールをあらかじめ設定しておきましょう。プロに依頼する場合も、事前に「これは絶対に捨てないでください」という貴重品や重要書類を別の場所にまとめておくだけで、業者の作業効率は格段に上がります。二つ目のコツは、ゴミを捨てるための動線を確保することです。作業を始める前に、まず玄関から部屋の奥まで、人が通れるだけのスペースを確保しましょう。ゴミ袋を運び出すための道を作ることで、作業中の移動がスムーズになり、無駄な時間を削減できます。プロに依頼する場合は、マンションの共用部や家の前の道路など、トラックを停める場所とそこまでの搬出経路を確保し、事前に伝えておくことが重要です。三つ目のコツは、一人で抱え込まないことです。自力でやる場合、友人や家族に協力を仰ぐだけで、作業時間は単純に半分、三分の一になります。精神的な支えにもなるでしょう。プロに依頼するという選択も、時間を短縮するための最も確実な方法の一つです。時間はお金で買うことができる、という視点も時には必要です。これらのコツを意識するだけで、終わりの見えないように思えたゴミ屋敷の片付けは、より計画的で効率的なプロジェクトへと変わるはずです。