知識
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ゴミ屋敷の片付け時間を左右する五つの要因
ゴミ屋敷の片付けにかかる時間は、単に部屋の広さだけで決まるわけではありません。同じワンルームでも、数時間で終わるケースもあれば、丸一日かかるケースもあります。その時間を大きく左右する、いくつかの重要な要因が存在します。まず第一に「ゴミの量と高さ」です。当然ながら、ゴミが足首程度までしかない部屋と、腰の高さまで積み上がっている部屋とでは、作業量は全く異なります。ゴミの体積が二倍になれば、単純に作業時間も二倍以上かかると考えてよいでしょう。第二の要因は「ゴミの種類」です。雑誌や衣類、空のペットボトルといった比較的軽いゴミが中心であれば搬出はスムーズですが、中身の入ったペットボトルや液体、腐敗した生ゴミ、粗大ゴミなどが多ければ、その処理に手間と時間がかかり、全体の作業時間を大幅に延ばす原因となります。第三に「分別作業の難易度」です。必要な物と不要な物が混在している場合、一つ一つ確認しながら仕分ける作業が発生するため、時間がかかります。特に、住人本人が立ち会い、思い出の品などを確認しながら進める場合は、感情的な判断も加わるため、作業は遅々として進まないこともあります。第四の要因は「建物の状況と搬出経路」です。エレベーターのないアパートの三階と、一階の部屋とでは、ゴミを運び出す労力と時間は全く違います。また、トラックを停めるスペースが家の前にあるかどうかも、作業効率に大きく影響します。最後に「害虫の発生状況や汚れの度合い」です。ゴミの撤去後、ゴキブリなどの害虫駆除や、床や壁にこびりついた汚れの特殊清掃、消臭作業が必要な場合は、さらに追加の時間が必要となります。これらの要因を総合的に見ることで、より正確な片付け時間を予測することができるのです。